そして、例の私の悪癖たるタンテイ眼によると(学者の鑑定眼とちがって私のは探偵眼だからなさけない)不詳一座という名なしの神様がこの塚の中に眠りつつある当人であり、思うに旧二見ヶ浦マーケットの親分あたりではないかと思うのである。
さて、私がいとも不思議なタンテイ眼を臆面もなくルルと述べ来った理由をお話しなければならないことになってきた。
伊勢の国、宇治山田といえば、大神宮、天皇家の祖神を祭る霊地であり、天皇家に深く又古いツナガリのある独特のものが民家の中にもひそんでいようと思われるのが当然なのである。