ところが大本教だの何だのと色々の新宗教がみんな天ツ神の本家の化身はオレだと言いたてたがるように、そういう気風や人間の存在は大昔から今までどの土地にも絶えず存在したことで、その気風がやや科学的になると昔の郷土史家、愛郷的考証家というものになって、古代史の似た部分だけをとりいれてみんな自国の伝説と結びつけてしまう。
だから、九州から奥州の果まで至るところにタカマガ原だの天の岩戸だの天孫降臨の地があるばかりか、特にその土地の名が古代史にも現れて土地の国ツ神と天ツ神の交渉が若干国撰の神話に残っていると、それに尾ヒレをつけて伝説をつくり、郷土の地名などにムリムタイにコジつけてあの神話もこの神話もとりいれる。
時にはあんまりツジツマが合いすぎて、却って恐縮せざるを得ぬほどピッタリとヌキサシならぬ一致を示していることもある。