もっともフィクションの作法から云うと、分身の一ツが真実を解く暗示であって、暗示の役割の方は端役的で目立たない。
他の一方の、つまり暗示のカギで解かれる人物の方は表向きの主役であるが、これは真実が歪めてあって、その分身の暗示することをカギとして解明しうるものが真相であるらしい。
たとえば日本武尊が景行天皇にうとまれて天皇は彼を殺すために諸方の悪者退治にだされたというのは、表向きで、実際は兄大碓命が暗示するように、彼はヒダかミノに住み、ヒダかミノの王女と結婚して諸国を平定しつつあった豪傑であり首長であった。