ところがこの若者は古狸でも三四年は寝込むようなきびしい悪評の中で、冷静に、動揺することなく、またしても順位戦に好成績をあげ、わずかに木村との最後の挑戦者決定戦に敗れたが、A級順位戦では彼が第一等であったように記憶する。
次の年もA級優勝、挑戦者となり、はじめ二敗、つづく二局を二勝して二対二にもちこみ、第五局目モミヂの対局に於て、
「ぼくの勝ちですよ」
ところがこの若者は古狸でも三四年は寝込むようなきびしい悪評の中で、冷静に、動揺することなく、またしても順位戦に好成績をあげ、わずかに木村との最後の挑戦者決定戦に敗れたが、A級順位戦では彼が第一等であったように記憶する。
次の年もA級優勝、挑戦者となり、はじめ二敗、つづく二局を二勝して二対二にもちこみ、第五局目モミヂの対局に於て、
「ぼくの勝ちですよ」