むろん、人間には趣味というものがあるから、犯人はあれだ、いや、これだと世間話に興じるのは当り前だが、文学者がその表芸として犯人を当てるなどということは、笑止千万、バカな話であろう。
第一、私に犯人が、当るような事件は万に一ツぐらいのもので、今回がつまり万に一ツの場合であったのである。
だいたい普通の犯罪は流しの犯罪で、犯人は日本人八千何百万人の中の一人というバクゼンたるものである。
むろん、人間には趣味というものがあるから、犯人はあれだ、いや、これだと世間話に興じるのは当り前だが、文学者がその表芸として犯人を当てるなどということは、笑止千万、バカな話であろう。
第一、私に犯人が、当るような事件は万に一ツぐらいのもので、今回がつまり万に一ツの場合であったのである。
だいたい普通の犯罪は流しの犯罪で、犯人は日本人八千何百万人の中の一人というバクゼンたるものである。