第一、私に犯人が、当るような事件は万に一ツぐらいのもので、今回がつまり万に一ツの場合であったのである。
だいたい普通の犯罪は流しの犯罪で、犯人は日本人八千何百万人の中の一人というバクゼンたるものである。
探偵小説のように、登場人物二三十人の中に必ず犯人がいるという重宝なものではないし、おまけに、殺人の現場だって当局にだけしか分っておらず、新聞社すら、臆測によっているにすぎない程度である。
第一、私に犯人が、当るような事件は万に一ツぐらいのもので、今回がつまり万に一ツの場合であったのである。
だいたい普通の犯罪は流しの犯罪で、犯人は日本人八千何百万人の中の一人というバクゼンたるものである。
探偵小説のように、登場人物二三十人の中に必ず犯人がいるという重宝なものではないし、おまけに、殺人の現場だって当局にだけしか分っておらず、新聞社すら、臆測によっているにすぎない程度である。