今になって山口の手記を読むと、彼の人柄がかなり分るね。
下駄を買ってこようと思って四畳半の襖をあけると、常ちゃんとよぶ声がした、ハッとした足元に血まみれの紀子ちゃんが倒れていた、という件りは彼のウソのうちで最大の傑作だ。
これは誰でも思いつけるという凡庸なウソではない。
今になって山口の手記を読むと、彼の人柄がかなり分るね。
下駄を買ってこようと思って四畳半の襖をあけると、常ちゃんとよぶ声がした、ハッとした足元に血まみれの紀子ちゃんが倒れていた、という件りは彼のウソのうちで最大の傑作だ。
これは誰でも思いつけるという凡庸なウソではない。