いくら記憶喪失中の気の毒な夫の言葉とはいえ余りの悲しさに、無心に笑っている生後五ヶ月の長女千恵子を抱いて思わずワッと泣き伏してしまいました。
思い起せば四月廿三日何気なく某紙夕刊を見ますと『日本版心の旅路、ウソ発見器は語る犯罪と女――突然記憶を失った男』という三段抜きの記事と共に過去を思い出そうと考えこんでいる男の写真が出ているのでした。
それが夢にも忘れることの出来なかった夫だったではありませんか。
いくら記憶喪失中の気の毒な夫の言葉とはいえ余りの悲しさに、無心に笑っている生後五ヶ月の長女千恵子を抱いて思わずワッと泣き伏してしまいました。
思い起せば四月廿三日何気なく某紙夕刊を見ますと『日本版心の旅路、ウソ発見器は語る犯罪と女――突然記憶を失った男』という三段抜きの記事と共に過去を思い出そうと考えこんでいる男の写真が出ているのでした。
それが夢にも忘れることの出来なかった夫だったではありませんか。