その夜自分と大内は吉沼村の農家から俵を一俵持出し、畠の中で袋に入れかえ二人ともはだしになり蚕飼村へ行った、“今晩は今晩は”と何度もよんだが中から返事がない。
そこで大内が“今晩は”と声をかけ雨戸をあけて家の中をみていたが“誰かが倒れているようだ”というので自分も行って月の光に中をのぞいてみると、土間に裸で爺さんが倒れていた。
その中大内が“家の中に誰かいる”といったので驚きそのまゝ裏の方に逃げ約三丁程はなれた西方の神社まで夢中で逃げ、そこでもっていた袋を“こんなものを持っていると怪しまれる”と道路の側に捨てた(下略)」と述べ、次の四点について不満をもらしている。