菊乃さんは越後長岡の半玉時代に先生の酒席に侍って一筆書いてもらった。
それを十七年間肌身はなさず持っていたが、近年宴席で先生に再会し、結ばれるに至ったという。
まことに結構な話で、そのまま先生の晩年が死に至るまでそうであるのも結構であるが、その平穏円満な生活のうちにも菊乃さんが、なんとなく自殺してしまったとしても、別にお二人のどちらが悪人小人だということにもならない。
菊乃さんは越後長岡の半玉時代に先生の酒席に侍って一筆書いてもらった。
それを十七年間肌身はなさず持っていたが、近年宴席で先生に再会し、結ばれるに至ったという。
まことに結構な話で、そのまま先生の晩年が死に至るまでそうであるのも結構であるが、その平穏円満な生活のうちにも菊乃さんが、なんとなく自殺してしまったとしても、別にお二人のどちらが悪人小人だということにもならない。