人相、骨相からだけの純粋な判断に先立って一応職業、身分、現在の社会的地位というようなものに当りが必要に相違なく、そのような当りの必要があるということの方が易断の合理性や科学性をも証しているのであろう。
顔や手を一目見るだけでズバリというのは、いかにも凄味があるようだが、左程にズバリの先生が一生易者にすぎんとはバカげた話で、現在の依頼者の職業身分に当りがつけば、あとは人相骨相等ににらみ合せて公約数的に身の上、性格等の判断をわりだすのは不可能ではなく、公約数の算定法は相当に合理的でもありうる筈のものであろう。
私は易断には不案内だが、人間を性格的に観察することは文学をする者にとっても甚だ重大なことであるから、観察ぶりも似たようなものだろう。