なんとかして木村を升田に勝たせ、その勝利の姿を描写して罪ほろぼしをしてやりたい、というのが私のひそかな気持であった。
むろん将棋に素人の私が技術上のことで木村に助力できる筈もないが、木村が私の文章を根に含んでそれで気持を腐らせているとすれば、その気持をほぐす力が私にある筈だということを考えていたからである。
それで当時身体の調子の悪い時で旅にでるのが甚だイヤであったけれども、そうしなければ自分の気持のオサマリがつかないような思いがあったので、名古屋へでかけることにした。
なんとかして木村を升田に勝たせ、その勝利の姿を描写して罪ほろぼしをしてやりたい、というのが私のひそかな気持であった。
むろん将棋に素人の私が技術上のことで木村に助力できる筈もないが、木村が私の文章を根に含んでそれで気持を腐らせているとすれば、その気持をほぐす力が私にある筈だということを考えていたからである。
それで当時身体の調子の悪い時で旅にでるのが甚だイヤであったけれども、そうしなければ自分の気持のオサマリがつかないような思いがあったので、名古屋へでかけることにした。