阿蘇にちかい高千穂の町にしても、高千穂神社の祭神は高千穂太郎という郷土的な神であって、それがいわば高千穂族とでも云うべき日向山中の神楽を伝承する村々の本来の神であったことは、この山中へ来てみれば分ることだ。
御神体(グラビヤ参照)は非常に古く奈良朝以前の作と考えられ、尚それよりも時代が古くてこわれたものもある由で、御神体なぞと云っても里人が勝手につくって奉納しただけのものではないかなぞと古老は考えているようだ。
最も古いのは神社の縁の下にほおりこまれていて見るもムザンに朽ちているような有様であり、そういうものが昔は年々奉納されてあまり大事にもされず大方が縁の下あたりで朽ちて失われてしまったのではないかと土地の人々は考えている。