だから、良い雑誌によって身を飾りたい、あわよくば、それによって令嬢の心を惹く一助ともしたい、という願望は純一無垢で、原稿の良非に対する追求は邪念がない。
ところが僕らは全くの野武士で、拾い首をしてでも立身出世がしたいという根性であるから、純粋な批判によっては不良品でも、商品として通用し、むしろ営利的に成立ち得るような作品だったら、その方がいいじゃないか、というような良からぬ思いを蔵している。
さすがにそれを表向きふりかざすわけにも行かないので、あれやこれや持って廻って言い廻しているが、心底をわれば、君はそういうけれども、案外こんな作品が受けやしないかというサモしい性根が本心だ。