その私の気質を昔から知っていたのは先妻の三番目の娘に当る人で、上の二人は母を殺そうとしたが、この三番目は母に憎まれながら母に甘えよりかかっていた。
その境遇から私の気質がよく分り、私が子供のとき、暴風の日私が海へ行って荒れ海の中で蛤をとってきた、それは母が食べたいと言ったからで、母は子供の私が荒れ海の中で命がけで蛤をとってきたことなど気にもとめず、ふりむきもしなかった。
私はその母を睨みつけ、肩をそびやかして自分の部屋へとじこもったが、そのときこの姉がそッと部屋へはいってきて私を抱きしめて泣きだした。