私は本能というものを部屋の中へ入れないことにしていたのだが食物よりも先ず第一に、女のからだが私の孤独の蒲団の中へ遠慮なくもぐりこむようになっていたから、釜や鍋が自然にずるずる住みこむようになっても、もはや如是我説を固執するだけの純潔に対する貞節の念がぐらついていた。
人間の生き方には何か一つの純潔と貞節の念が大切なものだ。
とりわけ私のようにぐうたらな落伍者の悲しさが影身にまで泌みつくようになってしまうと、何か一つの純潔とその貞節を守らずには生きていられなくなるものだ。
私は本能というものを部屋の中へ入れないことにしていたのだが食物よりも先ず第一に、女のからだが私の孤独の蒲団の中へ遠慮なくもぐりこむようになっていたから、釜や鍋が自然にずるずる住みこむようになっても、もはや如是我説を固執するだけの純潔に対する貞節の念がぐらついていた。
人間の生き方には何か一つの純潔と貞節の念が大切なものだ。
とりわけ私のようにぐうたらな落伍者の悲しさが影身にまで泌みつくようになってしまうと、何か一つの純潔とその貞節を守らずには生きていられなくなるものだ。