私が鍋釜食器類を持たないのは夜逃げの便利のためではない。
こればかりは私の生来の悲願であって――どうも、いけない、私は生れついてのオッチョコチョイで、何かというとむやみに大袈裟なことを言いたがるので、もっともこうして自分をあやしながら私は生きつづけてきたのだ。
これは私の子守唄であった。
私が鍋釜食器類を持たないのは夜逃げの便利のためではない。
こればかりは私の生来の悲願であって――どうも、いけない、私は生れついてのオッチョコチョイで、何かというとむやみに大袈裟なことを言いたがるので、もっともこうして自分をあやしながら私は生きつづけてきたのだ。
これは私の子守唄であった。