桃山城で苛々している秀吉と、アパートの一室で朦朧としている私とその精神の高低安危にさしたる相違はないので、外形がいくらか違うというだけだ。
ただ私が憂える最大のことは、ともかく秀吉は力いっぱいの仕事をしており、落伍者という萎縮のために私の力がゆがめられたり伸びる力を失ったりしないかということだった。
思えば私は少年時代から落伍者が好きであった。
桃山城で苛々している秀吉と、アパートの一室で朦朧としている私とその精神の高低安危にさしたる相違はないので、外形がいくらか違うというだけだ。
ただ私が憂える最大のことは、ともかく秀吉は力いっぱいの仕事をしており、落伍者という萎縮のために私の力がゆがめられたり伸びる力を失ったりしないかということだった。
思えば私は少年時代から落伍者が好きであった。