思えば私は少年時代から落伍者が好きであった。
私はいくらかフランス語が読めるようになると長島萃という男と毎週一回会合して、ルノルマンの「落伍者」という戯曲を読んだ。
(もっともこの戯曲は退屈だったが)私は然しもっと少年時代からポオやボードレエルや啄木などを文学と同時に落伍者として愛しており、モリエールやヴォルテールやボンマルシェを熱愛したのも人生の底流に不動の岩盤を露呈している虚無に対する熱愛に外ならなかった。
思えば私は少年時代から落伍者が好きであった。
私はいくらかフランス語が読めるようになると長島萃という男と毎週一回会合して、ルノルマンの「落伍者」という戯曲を読んだ。
(もっともこの戯曲は退屈だったが)私は然しもっと少年時代からポオやボードレエルや啄木などを文学と同時に落伍者として愛しており、モリエールやヴォルテールやボンマルシェを熱愛したのも人生の底流に不動の岩盤を露呈している虚無に対する熱愛に外ならなかった。