心配するな、金策してくる。
そこで雑文を書き上京して雑誌社をまわり、三拝九拝ねばりぬいて何がしの金を手に入れる、友だちとお茶をのんで、なんしろ一枚のヒモノを買う金もないてんで女房の奴怒り心頭に発して、などと白昼は大いにケンソンしてお茶をなめているけれども、夕頃に近づくと、どうも飲まずに汽車にのるのはテレちゃうな、ちょっとだけ飲もう、そこでちょっと飲む、まアいいや、今の汽車は通勤の帰りの人でこんでるからなどと、終列車で深夜に帰る。
泥酔して、よろめき、ころがり、泥にまみれて、無一文、おまけに襟のあたりに口紅がついている。