戸波は庄吉の東京にいる頃、東京にすみ、本屋の番頭で、殆ど三日にあげず遊びにきていた仲よしで、一緒に方々借金をつくって飲み歩いた仲間であるが、この一年来小田原へ戻って駅前に雑文堂という書物の売店をひらき、毎日出かけて行く。
尤も、小僧に店をまかせて、時にはオトクイ廻りもやるが、自分は昼から酒をのんでいるようなことも少くはなく、売上げをその一夜に飲みあげて足をだして、もう夜逃げも間近かなところに迫ってもいた。
心配ごとで消耗する、何よりも友達が恋しい。
戸波は庄吉の東京にいる頃、東京にすみ、本屋の番頭で、殆ど三日にあげず遊びにきていた仲よしで、一緒に方々借金をつくって飲み歩いた仲間であるが、この一年来小田原へ戻って駅前に雑文堂という書物の売店をひらき、毎日出かけて行く。
尤も、小僧に店をまかせて、時にはオトクイ廻りもやるが、自分は昼から酒をのんでいるようなことも少くはなく、売上げをその一夜に飲みあげて足をだして、もう夜逃げも間近かなところに迫ってもいた。
心配ごとで消耗する、何よりも友達が恋しい。