坂口安吾 『魔の退屈』 蒲田が一挙に何万という強制疎開のときは箪笥が二十円で売られたもので、これを私からきいた荒正人はすぐにも蒲田へ駈けつけて箪笥を買いたそうな顔だった。 つまり彼は生き残る確信に於て猪の鼻息のように荒かった。 私には全くこの鼻息はなかった。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア