真夏ではあったが、二度、原稿紙の反古だけで風呂がわいた。
私は空襲のさなかで三日にあげず神田などで本を買ってきた。
友人達は呆れて、どうせ焼けるじゃないか、と言ったが、私は浪費せずにいられぬ男なので、酒がのめなくなり、女遊びもできなくなり、本でも読む以外に仕方がないから本を読んでいたので、私は然しどんな空襲のときでもその本を持ちだしたことはない。
真夏ではあったが、二度、原稿紙の反古だけで風呂がわいた。
私は空襲のさなかで三日にあげず神田などで本を買ってきた。
友人達は呆れて、どうせ焼けるじゃないか、と言ったが、私は浪費せずにいられぬ男なので、酒がのめなくなり、女遊びもできなくなり、本でも読む以外に仕方がないから本を読んでいたので、私は然しどんな空襲のときでもその本を持ちだしたことはない。