二十三、四の青年で、見るから病弱そうなのが毎日この碁会所へきていたが、田町辺の工場の事務員で、ひどい反戦思想をもち、徹底的に軍の潰滅と敗北を信じ、共産主義を愛していた。
純真な青年で、自分の利慾よりも、人を愛す魂をもっていた。
いつかドシャ降りの雨のとき、自分の外套をどうしても私にきせ、自分は濡れて帰ろうとするのである。
二十三、四の青年で、見るから病弱そうなのが毎日この碁会所へきていたが、田町辺の工場の事務員で、ひどい反戦思想をもち、徹底的に軍の潰滅と敗北を信じ、共産主義を愛していた。
純真な青年で、自分の利慾よりも、人を愛す魂をもっていた。
いつかドシャ降りの雨のとき、自分の外套をどうしても私にきせ、自分は濡れて帰ろうとするのである。