かくまでも印象深い街の灯の風景が無残にくずれたとなると、私はもはや小田原の街に就て一語の印象を語る勇気も持ち合せない。
去年は一夏信州の奈良原鉱泉というところにいた。
寂寥に堪えきれなくなって酔い痴れ、山を降って上田市や丸子、大屋、田中村なぞの宿場の旅籠に泊ったりしたが、覚えているのは目の覚めた部屋にあった掛物ばかりで「常に悔ゆる者はよし」なぞという有名なクリスチャンの書いたものがそんな場所にあったりして奇異の感を懐いたことを忘れない。
かくまでも印象深い街の灯の風景が無残にくずれたとなると、私はもはや小田原の街に就て一語の印象を語る勇気も持ち合せない。
去年は一夏信州の奈良原鉱泉というところにいた。
寂寥に堪えきれなくなって酔い痴れ、山を降って上田市や丸子、大屋、田中村なぞの宿場の旅籠に泊ったりしたが、覚えているのは目の覚めた部屋にあった掛物ばかりで「常に悔ゆる者はよし」なぞという有名なクリスチャンの書いたものがそんな場所にあったりして奇異の感を懐いたことを忘れない。