去年、小林秀雄が水道橋のプラットホームから墜落して不思議な命を助かったという話をきいた。
泥酔して一升ビンをぶらさげて酒ビンと一緒に墜落した由で、この話をきいた時は私の方が心細くなったものだ。
それは私が小林という人物を煮ても焼いても食えないような骨っぽい、そしてチミツな人物と心得、あの男だけは自動車にハネ飛ばされたり川へ落っこったりするようなことがないだろうと思いこんでいたからで、それは又、私という人間が自動車にハネ飛ばされたり川へ落っこったりしすぎるからのアコガレ的な盲信でもあった。
去年、小林秀雄が水道橋のプラットホームから墜落して不思議な命を助かったという話をきいた。
泥酔して一升ビンをぶらさげて酒ビンと一緒に墜落した由で、この話をきいた時は私の方が心細くなったものだ。
それは私が小林という人物を煮ても焼いても食えないような骨っぽい、そしてチミツな人物と心得、あの男だけは自動車にハネ飛ばされたり川へ落っこったりするようなことがないだろうと思いこんでいたからで、それは又、私という人間が自動車にハネ飛ばされたり川へ落っこったりしすぎるからのアコガレ的な盲信でもあった。