作家にとって大切なのは言うまでもなく自分の一生であり人生であって、作品ではなかった。
芸術などは作家の人生に於いてはたかが商品にすぎず、又は遊びにすぎないもので、そこに作者の多くの時間がかけられ、心労苦吟が賭けられ、時には作者の肉をけずり命を奪うものであっても、作者がそこに没入し得る力となっているものはそれが作者の人生のオモチャであり、他の何物よりも心を充たす遊びであったという外に何物があるのか。
そして又、それは「不正なる」取引によりただ金を得るための具でもあり、女に惚れたり浮気をしたりするためのモトデを稼ぐ商品であった。