一ツを残して全ては失敗に終り、女帝の威風は終生くずれなかったのだから、私はこの女帝には代々の才気と威風がたしかに不足なく備わっていたと信じてよいと思うのである。
陰謀というものは王様がやろうと大臣がやろうと最も俗で下根なものに極っている。
ところが、およそ俗と下根なところのない現実の幸福と満足でいっぱいだった父母の太陽夫妻によって、全然生きた神様の教育だけ受けたこの女帝が、身辺をめぐる多くの陰謀のザワメキを処理して殆ど誤っていないのだから、その生得の叡智と威風は然るべきものであったに相違ないと信じうるのである。