木材をさがしもとめ、和尚の熟睡をまって庫裏の一隅に胡座し、鑿を揮いはじめてのちには、雑念を離れ、屡〻夜の白むのも忘れていたということである。
六袋和尚は六日先んじて己れの死期を予知した。
諸般のことを調え、辞世の句もなく、特別の言葉もなく、恰も前栽へ逍遥に立つ人のように入寂した。
木材をさがしもとめ、和尚の熟睡をまって庫裏の一隅に胡座し、鑿を揮いはじめてのちには、雑念を離れ、屡〻夜の白むのも忘れていたということである。
六袋和尚は六日先んじて己れの死期を予知した。
諸般のことを調え、辞世の句もなく、特別の言葉もなく、恰も前栽へ逍遥に立つ人のように入寂した。