中原中也 『亡弟』 ヂツと医者が弟を視ると、弟は直ぐにその次には、私の顔を見るのであつた。 その眼は澄みきつて、レンズのやうで、むしろ生き物のものといふよりは器物のやうであつた。 縁側に吊した金魚鉢か何かのやうに、毀れ易く、庭の緑を映してゐるやうなものであつた。 中原中也の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア