文豪用例帳

作家別 名言・名文

中原中也の名言・名文

中原中也は、耳に残る調べを持つ詩を書いた詩人である。山口に生まれ、フランスの象徴詩やランボーに親しんだ。話し言葉に近いやわらかな言葉で、生の痛みや幼い日への郷愁をうたった。

生前にまとめた詩集は『山羊の歌』一冊で、もう一冊『在りし日の歌』は没後に世へ出た。幼い長男を失った悲しみは、最後の詩に深い影を落としている。三十歳で早世した。

中原中也 1907–1937
象徴派の影響を受けた抒情詩人。生の苦悩と郷愁を独特の音楽的な言葉で表現した。詩集『山羊の歌』が代表作。30歳で早世。

名言・名文

心は腐れ、器物は穢れぬ。中原中也『地極の天使』 そして茲で何がなし附加へてみたいのは、孤独を恐れぬこと、といふことである。中原中也『詩と現代』 その能力を拡充するものは希望なんだ。中原中也『生と歌』 誰としてからが、自分の死を、真個信じるといふことは、根本的にはないのである。中原中也『亡弟』 自分の感覚を通して這入つて来るものの中に安心立命してゐるのである。中原中也『草野心平詩集『母岩』』 それ等のみんなが、意識によつて幸福であり、意識によつて不幸なのである。中原中也『我が生活』 芸術とは、自分自身の魂に浸ることいかに誠実にして深いかにあるのだ。中原中也『詩論』 所で私といふ無意識家は、自分が幸福であるか不幸であるかは知らないといへばいへるといふふうなのだ。中原中也『我が生活』 あゝ恋が形とならない前 その時失恋をしとけばよかつたのです中原中也『恋の後悔』 汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる中原中也『汚れつちまつた悲しみに......』