縁側に吊した金魚鉢か何かのやうに、毀れ易く、庭の緑を映してゐるやうなものであつた。
これが自分の弟であらうかと、時偶そんな気持になる程、その眼は弱々しく、自分の眼との間に、不思議な距離が感じられるのであつた。
いたいたしいなと思ふと、その次にはもうはやく癒ればいいのにと、思ふのは利己の心であつた。
縁側に吊した金魚鉢か何かのやうに、毀れ易く、庭の緑を映してゐるやうなものであつた。
これが自分の弟であらうかと、時偶そんな気持になる程、その眼は弱々しく、自分の眼との間に、不思議な距離が感じられるのであつた。
いたいたしいなと思ふと、その次にはもうはやく癒ればいいのにと、思ふのは利己の心であつた。