ガタガタ慄へながら下宿に帰つて、大急ぎで服を脱いで、十五分もボンやりと部屋の真ン中で煙草を吹かしてゐると、電報が来た。
『高村さん電報です』と、下宿のお主婦は、何時もながらの植民地帰りの寡婦らしい硬い声で、それでも弟の死だらうと、大概は見当が付いてゐたものとみえ、流石に眼を伏せて、梯子段の中途から、ソツと電報を投込んだ。
『タイザウシス』
ガタガタ慄へながら下宿に帰つて、大急ぎで服を脱いで、十五分もボンやりと部屋の真ン中で煙草を吹かしてゐると、電報が来た。
『高村さん電報です』と、下宿のお主婦は、何時もながらの植民地帰りの寡婦らしい硬い声で、それでも弟の死だらうと、大概は見当が付いてゐたものとみえ、流石に眼を伏せて、梯子段の中途から、ソツと電報を投込んだ。
『タイザウシス』