何故私にそれが分るかといふと、その後女が私にそれらのことを語るのであつた。
それ程この女は持操ない女である――否、この女は、ある場合には極度に善良であり、ある場合には極度に悪辣に見える、かの堕落せる天使であつたのだ。
そして私の推察するに、私の所から逃げた当分は、新しき男とその友人の家などに行つた場合、男を変へたことを少々誇りげにし、その理由として男が自分に教へた理智的な目的を語つたり、もつと気紛れな場合には、私について人に分り易い欠点――そのために彼の女が私を嫌つたのではない欠点を語つたらしいのである。