飯の気を離れる事約二昼夜になるんだから、いかに魂が萎縮しているこの際でも、御櫃の影を見るや否や食慾は猛然として咽喉元まで詰め寄せて来た。
そこで、冷かしも、交ぜっ返しも気に掛ける暇なく、見栄も糸瓜も棒に振って、いきなり、お櫃からしゃくって茶碗へ一杯盛り上げた。
その手数さえ面倒なくらい待ち遠しいほどであったが、例の剥箸を取り上げて、茶碗から飯をすくい出そうとする段になって――おやと驚いた。
飯の気を離れる事約二昼夜になるんだから、いかに魂が萎縮しているこの際でも、御櫃の影を見るや否や食慾は猛然として咽喉元まで詰め寄せて来た。
そこで、冷かしも、交ぜっ返しも気に掛ける暇なく、見栄も糸瓜も棒に振って、いきなり、お櫃からしゃくって茶碗へ一杯盛り上げた。
その手数さえ面倒なくらい待ち遠しいほどであったが、例の剥箸を取り上げて、茶碗から飯をすくい出そうとする段になって――おやと驚いた。