夏目漱石 『坑夫』 その手数さえ面倒なくらい待ち遠しいほどであったが、例の剥箸を取り上げて、茶碗から飯をすくい出そうとする段になって――おやと驚いた。 ちっともすくえない。 指の股に力を入れて箸をうんと底まで突っ込んで、今度こそはと、持上げて見たが、やっぱり駄目だ。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア