渡り廊下に近い一棟の病室の者達が、最早その赤坊の苦しげな絶え/\の泣き声のために「急病人あり」と知つて、縁側に出て見えもせぬ診察室の方に首を伸してゐた。
それ等の者が、彼が渡り廊下に掛かるや「頼むぞ」といふ眼差を一斉にさし向けた時に、彼の頭の中では「よろしい!
といふ心持が漲り渡つた。
渡り廊下に近い一棟の病室の者達が、最早その赤坊の苦しげな絶え/\の泣き声のために「急病人あり」と知つて、縁側に出て見えもせぬ診察室の方に首を伸してゐた。
それ等の者が、彼が渡り廊下に掛かるや「頼むぞ」といふ眼差を一斉にさし向けた時に、彼の頭の中では「よろしい!
といふ心持が漲り渡つた。