建物の背後の、ブランコのある所を見たいと思つて建物の横を廻りかけたが、何しろ休暇中だし、朝の五時半であつたし、小使の女房か女学部の舎監であつたか知らないが、炊事場の小窓から一寸顔をのぞけて、ケゲンさうにこちらを見たから、諦めてコソコソと引返した。
そのブランコも今あるかどうか知らないが、ブランコのまはりは一面のクローバで、僕達はよく花束を作つて遊んだものだ。
ともかく門から建物までの花園は昔のまゝであつた。
建物の背後の、ブランコのある所を見たいと思つて建物の横を廻りかけたが、何しろ休暇中だし、朝の五時半であつたし、小使の女房か女学部の舎監であつたか知らないが、炊事場の小窓から一寸顔をのぞけて、ケゲンさうにこちらを見たから、諦めてコソコソと引返した。
そのブランコも今あるかどうか知らないが、ブランコのまはりは一面のクローバで、僕達はよく花束を作つて遊んだものだ。
ともかく門から建物までの花園は昔のまゝであつた。