中原中也 『耕二のこと』 北向のその部屋はもう暗さを感じ始めてゐた。 隅に墨だらけになつた小さな机が置いてある他には、小学の教科書とボロボロの学校鞄とが机の下に抛り込まれてゐるだけだつた。 その中に耕二は足を投げ出して先に言つたボールをポツタポツタ言はせてゐるのである。 中原中也の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア