中原中也 『分らないもの』 電車が走り出して、彼は考へてみた。 S子は運転台の近くに、彼は車掌台の近くに、離れて腰掛けてゐた。 二人は時々、雷光をみるやうに、怖いとも怖くないとも分らない視線を送つてはまた、唾を吐く時のやうにペツと視線から飛びのいた。 中原中也の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア