ところでBの方が不平を抱く時は、悲劇なのだが、Aの不平は悲劇でもない。
BはBの内部から起ることに立脚して不平が起れば起るのだが、Aは偶々文学といふ彼にとつて外部的な物を捉へようとして、それが捉へられないといふ不平なのだ。
而もその不平たるや、独りで文学を思ふ時と、Bが面前にある時とだけのものであつて、一般生活、つまり彼の畑に帰れば、あつてなきが如きものでさへあるのだ。
ところでBの方が不平を抱く時は、悲劇なのだが、Aの不平は悲劇でもない。
BはBの内部から起ることに立脚して不平が起れば起るのだが、Aは偶々文学といふ彼にとつて外部的な物を捉へようとして、それが捉へられないといふ不平なのだ。
而もその不平たるや、独りで文学を思ふ時と、Bが面前にある時とだけのものであつて、一般生活、つまり彼の畑に帰れば、あつてなきが如きものでさへあるのだ。