アポリネールは、前世紀的な最後の人と呼ばれてゐる位だから、此の場合格構な例ではないと思はれるかも知れないが、然らば寧ろ突飛な迄に斬新なピカビヤでもツァラでもブルトンでもアラゴンでもよろしい。
彼等の作品を見るに、その制作心理過程に於ては少しも前世紀人と別に変つたものを所持してはゐないし、制作心理過程に於て変らぬものが新しい精神を抱いてゐたとしてもその作品の上では実質的な何の新しい精神をも実現してゐるわけではないのである。
後世、彼等の作品が手法を解放したといふ位の事は考へられるであらうが、それ以上のことが考へられようわけはない。