極目人煙を見ず、まれに訪れるものとては曠野に水を求める羚羊ぐらいのものである。
突兀と秋空を劃る遠山の上を高く雁の列が南へ急ぐのを見ても、しかし、将卒一同誰一人として甘い懐郷の情などに唆られるものはない。
それほどに、彼らの位置は危険極まるものだったのである。
極目人煙を見ず、まれに訪れるものとては曠野に水を求める羚羊ぐらいのものである。
突兀と秋空を劃る遠山の上を高く雁の列が南へ急ぐのを見ても、しかし、将卒一同誰一人として甘い懐郷の情などに唆られるものはない。
それほどに、彼らの位置は危険極まるものだったのである。