中島敦 『李陵』 空気の乾いているせいか、ひどく星が美しい。 黒々とした山影とすれすれに、夜ごと、狼星が、青白い光芒を斜めに曳いて輝いていた。 十数日事なく過ごしたのち、明日はいよいよここを立退いて、指定された進路を東南へ向かって取ろうと決したその晩である。 中島敦の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア