調子のよいときの武帝は誠に高邁闊達な・理解ある文教の保護者だったし、太史令という職が地味な特殊な技能を要するものだったために、官界につきものの朋党比周の擠陥讒誣による地位(あるいは生命)の不安定からも免れることができた。
数年の間、司馬遷は充実した・幸福といっていい日々を送った。
(当時の人間の考える幸福とは、現代人のそれと、ひどく内容の違うものだったが、それを求めることに変わりはない。
調子のよいときの武帝は誠に高邁闊達な・理解ある文教の保護者だったし、太史令という職が地味な特殊な技能を要するものだったために、官界につきものの朋党比周の擠陥讒誣による地位(あるいは生命)の不安定からも免れることができた。
数年の間、司馬遷は充実した・幸福といっていい日々を送った。
(当時の人間の考える幸福とは、現代人のそれと、ひどく内容の違うものだったが、それを求めることに変わりはない。