その純粋な烈しい悲嘆には心を動かされずにはいられない。
だが、自分には今一滴の涙も泛んでこないのである。
蘇武は、李陵のように一族を戮せられることこそなかったが、それでも彼の兄は天子の行列にさいしてちょっとした交通事故を起こしたために、また、彼の弟はある犯罪者を捕ええなかったことのために、ともに責を負うて自殺させられている。
その純粋な烈しい悲嘆には心を動かされずにはいられない。
だが、自分には今一滴の涙も泛んでこないのである。
蘇武は、李陵のように一族を戮せられることこそなかったが、それでも彼の兄は天子の行列にさいしてちょっとした交通事故を起こしたために、また、彼の弟はある犯罪者を捕ええなかったことのために、ともに責を負うて自殺させられている。