が、そんな売れない本から印税がはいるはずはなかった。
大分後になって、(それは伯父の晩年になってからのことであるが、)伯父は経済的にはほとんど全部他人の――友人や弟たちや弟子たちの――援助を受けていることが分った時、三造は、まず、この点に向って、心の中で伯父を非難した。
自分で一人前の生活もできないのに、徒らに人を罵るなぞは、あまり感心できないと、彼は考えたのである。
が、そんな売れない本から印税がはいるはずはなかった。
大分後になって、(それは伯父の晩年になってからのことであるが、)伯父は経済的にはほとんど全部他人の――友人や弟たちや弟子たちの――援助を受けていることが分った時、三造は、まず、この点に向って、心の中で伯父を非難した。
自分で一人前の生活もできないのに、徒らに人を罵るなぞは、あまり感心できないと、彼は考えたのである。