此の豪快な赤髯詩人も、自己の作品の中に於てなら、友情が家庭や妻のために蒙らねばならぬ変化を充分冷静に観察できた筈だのに、今、実際眼の前で、最も魅力ある友が一婦人のために奪い去られるのには、我慢がならなかったのである。
スティヴンスンの方でも、確かに、ファニイの才能に就いて幾分誤算をしていた所があった。
一寸利口な婦人ならば誰しもが本能的に備えている男性心理への鋭い洞察や、又、そのジャアナリスティックな才能を、芸術的な批評能力と買いかぶった所が確かにあった。
此の豪快な赤髯詩人も、自己の作品の中に於てなら、友情が家庭や妻のために蒙らねばならぬ変化を充分冷静に観察できた筈だのに、今、実際眼の前で、最も魅力ある友が一婦人のために奪い去られるのには、我慢がならなかったのである。
スティヴンスンの方でも、確かに、ファニイの才能に就いて幾分誤算をしていた所があった。
一寸利口な婦人ならば誰しもが本能的に備えている男性心理への鋭い洞察や、又、そのジャアナリスティックな才能を、芸術的な批評能力と買いかぶった所が確かにあった。