独兵の追跡を逃れて森から森へと身を隠していた前王ラウペパの許に、或夜、彼の腹心の一酋長から使が来た。
「明朝中に貴下が独逸の陣営に出頭しなければ、更に大きな災禍が此の島に起るであろう」云々。
意志の弱い男ではあったが、尚、此の島の貴族にふさわしい一片の道義心を失ってはいなかったラウペパは、直ぐに自己犠牲を覚悟した。
独兵の追跡を逃れて森から森へと身を隠していた前王ラウペパの許に、或夜、彼の腹心の一酋長から使が来た。
「明朝中に貴下が独逸の陣営に出頭しなければ、更に大きな災禍が此の島に起るであろう」云々。
意志の弱い男ではあったが、尚、此の島の貴族にふさわしい一片の道義心を失ってはいなかったラウペパは、直ぐに自己犠牲を覚悟した。