大小説家の驚くべき政治的無知、云々。
「ダウニング街の俗物共」の軽蔑者たるスティヴンスンのこととて、(曾て大宰相グラッドストーンが「宝島」の初版を求めて古本屋を漁っていると聞いた時も、彼は真実、虚栄心をくすぐられる所でなく、何か莫迦莫迦しいような不愉快さを感じていた)政治的実際に疎いのは事実だったが、植民政策も土着の人間を愛することから始めよ、という自分の考が間違っているとは、どうしても思えなかった。
此の島に於ける白人の生活と政策とに対する彼の非難は、アピアの白人達(英国人をも含めて)と彼との間に溝を作って行った。